70歳を過ぎた母から、いまだに言われる事がある。
『あの時あなたはとっても悲しんでね。幼稚園休んだんだよね。』
このことは、自分自身も覚えている。もう40年以上前の話だ。
40年以上前の当時、今ではあまり考えられないが、住宅街の道端や、通学路に “怪しげな露店” が出ている事があった。
綺麗に光る不思議な石、おもちゃなのに一人でに動くカラフルないも虫、ビヨンビヨン動くスプリング状のおもちゃ 等など。
母親と幼稚園からの帰り道、その時たまたま出ていた露店で売られていたのが “ひよこ” でした。
私も母も、そのひよこの可愛らしさに一目惚れ。そのままの勢いでひよこを2匹、家に連れて帰ることにしたのです。
家に帰り、母と二人でひよこの家を段ボールや新聞紙を使って作り、ひよこ2匹に名前を付けて、その日は寝るまでひよこから離れず
ずっと見ていた記憶があります。
翌日、ひよこに朝の挨拶をしようと、居間にあるひよこの家を覗くと…
2匹とも動かなくなっていました。急いで母を呼んで、2匹のひよこを両手で拾い上げましたが、2匹ともとても冷たくなっていました。
私はとても悲しくなり、その日1日何もできなかったと記憶しています。
生き物の『死』はとても辛く、悲しいことなのですが、生き物を飼うという事の大変さや命の尊さを、その時に学んだように思います。
その後、金魚すくいですくった金魚を飼っていたら、野良猫に喰われたり、お祭りの露店で購入したミドリガメを飼っていたら
母が何を思ったのか、そのミドリガメを庭に放して「散歩」させてあげたら、信じられない速さでミドリガメが脱走し行方不明になったり
近所の公園で拾った『カマキリの卵』を虫籠に入れて家の居間に置いていたら、その卵が孵化して居間中にカマキリの子供が解き放たれたり
川で捕まえたカエルが虫籠から出てしまい、父がギャーギャーい言いながらなんとか捕まえたり(父は虫やカエルの類いが苦手)
今回のお題に投稿するべく、過去の記憶を思い出しながらキーボードを叩いているのですが、色々あったな…
特に “ひよこ” については、我ながら無茶したなと自分自身に感心してしまった。いや、それ以上に、当時購入を決めた母が
一番チャレンジャーだったと今にして思う。息子の為に飼ってあげようという優しい気持ちだけだったと思うのだが、
普通は『飼えません』と言うのと思うのだが…
当時母は、どんな気持ちでひよこの購入を決断したのか。
父は当時、ひよこを持って帰ってきた母と息子を見た時、どんな気持ちだったのだろうか。
今、私は犬年齢で15歳になるトイプードルと暮らしている。もう1日中寝ているおじーちゃんだ。
後何年この子と一緒に過ごせるのか。
その時が来たら、笑顔で送ってあげられる様に、今のうちにたくさん可愛がってあげなくては。
▶ Rakuten 動物保護団体支援プログラム×はてなブログ #ペットを飼うこと 特別お題キャンペーン
by 楽天グループ株式会社